ベイエリアで過ごした 2020 - 2021 年 まとめ
先日このような記事を書いた: アメリカで 2020 年にパンデミック生活を体験して。ただ、思い返すとそれ以外にも様々な出来事があったので、将来のためにも可能な限りまとめてみたい。
厳しいロックダウンとゴーストタウン
2020 年 3 月 16 日に San Francisco はロックダウンを宣言した。これはスーパーへの買い物など、必要不可欠と認められた活動を除いて、屋外活動を禁止する制限である。その結果、世界有数の都市の一つである San Francisco がゴーストタウン化した。あの体験ももうなかなかないだろう。
アメリカで経験した Black Lives Matter
2020 年 5 月。George Floyd さんの殺害事件をきっかけに Black Lives Matter 運動がアメリカ中を席巻した。渡米 3 年目、未だこの国の部外者感が残る自分には、正しく受け止めること自体が難しかった事件だ。この時が初めてこの国の差別に対する向き合い方に実感を持って対峙した瞬間だったと思う。間違いなくその後の自分の価値観に大きな影響を与えた。
荒れる San Francisco
BLM 運動に影響されて、 San Francisco の治安も悪化した。Market St. と呼ばれるメインストリートでは多くの店舗が襲撃にあった。これは自分の家から徒歩 20 分ほどのエリアで、恐怖と無力感に襲われたのを覚えている。
この世のものとは思えない San Francisco の風景
この tweet を見てほしい。大規模な山火事の影響で空中に舞い上がった灰が太陽光を遮断し、San Francisco 全体があまりに終末的な色に染まり上がってしまった光景である。後にも先にもここまで終末的な (apocalyptic) 光景はもう見ないであろう(カリフォルニアはここ数年、大規模な山火事に苦しめられている)。
A strange, almost apocalyptic orange-red sky looms over San Francisco's Embarcadero. Is it safe?
— San Francisco Chronicle (@sfchronicle) September 9, 2020
📽: @jachristian
Read more: https://t.co/fNEN81dMfG pic.twitter.com/ShrSDXSUmF
アメリカ大統領選挙
物心ついてから初めてアメリカで経験したアメリカ大統領選だ。しかも、当時のトランプ大統領は移民に対して厳しい態度を取ることが多かったので、私の周辺はそれまで緊張感のある生活を強いられており、アメリカ中の関心も高かった。日本の首相と違い、大統領は国民が(半)直接投票するので、そういう意味でも熱気は日本より相当高かった。自分も固唾を呑んで結果を見守ったが、最終的にバイデン候補が勝利した。
国会議事堂襲撃
普通に仕事をしていたところ、信じられないニュースが飛び込んできた。暴徒がアメリカの国会議事堂に襲撃したという知らせである。そんなことをする人がいるのかという気持ちと、世界最大の軍事国であるアメリカがそんな簡単に襲撃を許してしまうのかという気持ちが去来した。改めて価値観を揺さぶられた経験である。
Stop Asian Hate
Black Lives Matter とは別に、アジア系に対するヘイト活動も目立つようになり、それを受けて Stop Asian Hate 活動も沸き起こった。以下は、ショッキングな映像であるが、こうした暴力も見られ、自分の家の目と鼻の先でも事件が起こるなど、おそらく当事者として初めて身の危険をリアルに感じる時期であった。
We need the public's help. The NYPD is aware of this video and is investigating. Anyone that has information regarding this incident is urged to call or DM @NYPDTips 1-800-577-TIPS and provide additional details including the date and time of occurrence. @NYPDTransit @NYPDnews https://t.co/fJmZC1QJac
— NYPD Hate Crimes (@NYPDHateCrimes) March 29, 2021
今、振り返って
この他にも Ruth Bader Ginsburg が亡くなるなど、本当に様々な出来事を経験した数年であった。何もアメリカが特殊なことはなく、様々な国や地域でドラマがあるはずであるが、自分史的にはやはり濃厚で、落ち着いて処理することがなかかな難しいこともあった。これらの経験をきちんと咀嚼できるのはもう少し先かもしれない。